僕の左の肩にいつのころからか
見覚えのない小人が腰掛けて
のべつまくなしにしゃべりかけてくるので落ち着けなかった
そいつが何度も僕の頬を突っついて言う
「 」
聞き取ることはいつもできない
決して聞こえないフリをしてるわけじゃないんだと
いつも言って聞かせてた
だけどだんだん小人も大きくなって、
ある日、左の肩がどうしても上がらなくなった
「いい加減に降りてくれないか、僕はもう充分に耐えたんだ」
「いまさら言ったってだめだ」
やつはぞんざいに言ってのけた。
「もう遅い」
やつの言葉を聞き分けることができたのは
そのときが初めてだったので
僕はひどく驚いたが、
一切すべてのつじつまが合ったようにも思えて
どうしてか、やつに抗議することさえできないのだ
今日も左の肩がこる
肩を揉みほぐしながら、仕事に行く。
チック症
(02/2/21)