わが治療者の珍妙な風邪理論と、僕の不調について
長らくお世話になっている例の怪しげな東洋医学研究者Wさんによれば、僕は未だに11月以来の風邪が抜けてないらしい。
僕に限らず、今回の風邪は過去になく長引いてる人が多いんだそうな。
彼のいう「風邪」というのは、一般的な風邪の諸症状のことではなくて「風邪のウイルスに感染して免疫力が下がり、雑菌に感染しやすくなっている状態」のこと。そして、実は人間というものは、風邪のウイルスに関してはほぼすべての人が、ほとんど同時的にその状態にまではなってしまっているもの、であるらしい。
じゃあ、なんですべての人が一律に寝込んだり咳き込んだり鼻垂らしたりを同時にしていないのか。その点についてWさんは、「一般に風邪の諸症状と呼ばれているものは、実は直接的には風邪のウイルスそのものじゃなく、鼻や喉の粘膜で繁殖する雑菌によるものが大半だから」だと説明する。
体力や抵抗力の乏しい人は風邪をひいている間、ともすればそういう雑菌の繁殖を許してしまって、結果的に「風邪の諸症状」に見舞われることになる。体力がある人は、風邪のウイルスを抱えてはいても免疫力が強くて、なかなか雑菌の繁殖を許さないので、世間的な水準では「風邪をひいていない」ままでいることができる。
・・・ということなんだそうな。
そういう基準に照らしたときに、僕は自分のことはもとより、僕のさる親友のことまでも気がかりになってしまう。
詳細をここで書くことはしないけど、その友達は大雑把に説明するなら、11月の下旬ごろから10日に1度くらいのペースで風邪をひいては数日間を棒に振り続けてきているらしい。
当人もいい加減その問題に関しては凹み気味だったようだけど、最近はようやくその風邪ラッシュにも一段落がついたらしい。まあそれはよかった。
ただその症状を思い返すとき、僕はWさんの説明がこの風邪に関しては正鵠を射ているのかもしれない、と思わざるを得ない。
要は、10日に1度のペースで6度も7度も風邪をひいてるわけじゃなく、実は風邪はずっとひいていて、ただその症状が雑菌の繁殖によって顕在化したり、いったん治まったり、でも免疫力は風邪で落ちたままなのでまた顕在化してしまったり、ということを繰り返してるだけなんじゃないか、と・・・。
まあリクツがどうあれ、気分よく生きられていれば何も問題はないわけだけど、実際のところ体調が優れないときは精神面も落ちるし、創造的なことをしようにも何も思いつかないし、我々の場合はもともとの体力も日常生活が精いっぱいというレベルであるわけで、そこからさらに落ちてしまうとなるともう結局、何もできない。
持っているはずのポテンシャルのほんの一部しか発揮できず、充実感も持てない、ということになるわけです。
そういう状態に長い間置かれ続けると、精神的におかしくなるのは必然。そしてその問題はもちろん、僕自身についても同じこと。
Wさんの説明を信じるとすれば、身体さえ強ければ、僕のようにはっきりした不調に落ちたまま延々と月日が流れたり、親友のように何度も何度も風邪をひき続けたりはしないはずらしいわけだけど、現に身体の悪い我々にはそれはどうしようもない。
ちょっとあまりにも今回は不調が長引いてしまっているもんだから、そういう問題につい意識が囚われてしまって、どうしても考えが暗くなってる時間が長いんだよね、たぶん。まあ文章力自体も下がってるのは間違いないんだけど。
思うにまかせない日々が続いています。